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佐藤 正泰; 諫山 明彦; 稲垣 滋*; 長山 好夫*; 川端 一男*; 岩間 尚文*
Europhysics Conference Abstracts (CD-ROM), 29C, 4 Pages, 2005/00
磁場閉じ込めトーラス装置(トカマク,LHD)の高温プラズマにおける電子サイクロトロン放射(ECE)の相対論的効果について、数値計算を行った。トカマクにおいて、相対論的効果による非相対論的EC周波数からのずれを用いた電子密度分布測定を提案している。種々の密度分布に対してこの方法が適用可能であることを明らかにした。また、LHD装置のECE測定では、通常観測されている磁場に直角な視線では、視線に沿って磁場構造はベル型になり、プラズマ中心位置で磁場が最大になる。電子温度が高くなると相対論的効果が現れ、周波数のダウンシフトが起こり、プラズマ中心に対応する非相対論的EC周波数の位置に放射がなくなり、ECEで測定する電子温度が見かけ上小さくなる。プラズマ中心と磁場の最大位置が一致する場合と一致しない場合について、ECEを相対論的効果と吸収を考慮して計算した。プラズマ中心と磁場の最大位置が一致しない場合のECE測定では、プラズマ中心が磁場の最大位置よりも手前に来るように観測すれば、相対論的効果による中心付近のみかけ上の温度減少と周辺のみかけ上の温度増加を避け、精度の高い電子温度分布測定ができる。
諫山 明彦; 伊世井 宣明; 石田 真一; 佐藤 正泰; 児玉 武弘*; 岩間 尚文*
JAERI-Research 99-021, 34 Pages, 1999/03
JT-60Uの電子サイクロトロン放射(ECE)測定装置ではフーリエ変換分光装置(FTS)で絶対較正を行い、他のECE測定装置ではFTSをもとに相対較正している。しかし、ELM付きHモード中には非熱的放射によるパルス状のノイズが干渉信号に入るために、FTSによるバルクプラズマの電子温度測定が困難になり他の測定装置を相対較正できなくなる。ELM付きHモード中でもFTSによる電子温度測定ができるようにするため、今回非熱的放射パルスを除去する処理ソフトを開発した。ソフト作成にあたっては、JT-60Uのショット間に自動的に行えるようにするため、簡略なアルゴリズムを用いるようにした。今回作成した処理ソフトでは、従来から用いられているものに比べて処理時間が10%長くなる程度であり、得られる電子温度は相対較正した回折格子型分光装置の結果と約5%以内の誤差で一致した。
山内 俊彦; 星野 克道; 川島 寿人; 小川 俊英; 河上 知秀; 椎名 富雄; 石毛 洋一*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 37(10), p.5735 - 5741, 1998/10
被引用回数:3 パーセンタイル:18.89(Physics, Applied)JFT-2Mトカマクにおける電子サイクロトロン共鳴加熱プラズマで、電子密度分布がホロー化していることを初めて、TVトムソン散乱装置によって測定することができた。この時の電子サイクロトロン共鳴加熱パワー250KWで電子密度は1.210cmであった。電子温度は逆に中心が加熱され、2.7keVで飽和していた。この原因として、スーパーサーマル電子によるもの、負磁気シェアによるもの、及び電子のドリフトによるもの等考えられた。ここでは、スーパーサーマル電子による電界で中心の電子密度がポンプアウトされるとして評価すると、密度の減少分は実験値を説明できた。
佐藤 正泰; 伊世井 宣明; 石田 真一; 諫山 明彦
Journal of the Physical Society of Japan, 67(9), p.3090 - 3099, 1998/09
被引用回数:12 パーセンタイル:62.22(Physics, Multidisciplinary)電子サイクロトロン放射(ECE)による電子温度分布測定の空間位置決定における相対論的ダウンシフト効果と光学的厚さ効果について研究した。これらの効果は測定された電子温度分布のみかけ上の半径方向のずれとなって現れる。このずれについて物理的考察を行い、ずれのプラズマパラメーター依存性を考慮し、任意のトカマク装置に適用できるスケーリング則を導いた。得られたずれ()のスケーリング則は、光学的深さ()が5以上に対して(m)=0.0009R(m)Te(keV)(1+50/(4))である。(R:トカマクの大半径、Te:電子温度)大半径、小半径の異なる装置に対してプラズマの電子温度分布のみかけ上のずれを計算し、得られたずれとスケーリング則を比較してよい一致を得た。
佐藤 正泰; 伊世井 宣明; 諫山 明彦; 石田 真一
JAERI-Research 97-011, 59 Pages, 1997/03
電子サイクロトロン放射(ECE)による電子温度分布測定の空間位置決定における相対論的ダウンシフト効果と光学的厚さ効果について研究した。これらの効果は測定された電子温度分布のみかけ上の半径方向のずれとなって現われる。このずれについて物理的考察を行い、ずれのプラズマパラメーター依存性を考慮し、任意のトカマク装置に適用できるスケーリング則を獲得した。得られたずれ()のスケーリング則は、光学的深さ()が5以上に対して、(m)=0.0009R(m)Te(keV)(1+50/4)である。(R:トカマクの大半径、Te:電子温度)。大半径、小半径の異なる装置に対してプラズマの電子温度分布のみかけ上のずれを計算し、得られたずれとスケーリング則を比較して良い一致を得た。
佐藤 正泰; 伊世井 宣明; 諫山 明彦; 石田 真一; 白井 浩
Proc. of 1996 Int. Conf. on Plasma Physics, Vol.2, p.1438 - 1441, 1997/00
電子サイクロトロン放射(ECE)による電子温度分布測定の空間位置決定に関しては、内部磁場、相対論的ダウンシフト効果、光学的厚さ効果等が重要である。本講演では、相対論的ダウンシフト効果と相対論的効果と切り離して議論することが難しい光学的厚さ効果の電子温度分布測定の空間位置決定に及ぼす影響について評価した。これらの効果は測定された電子温度分布のみかけ上の半径方向のずれとなって現われる。JT-60Uプラズマに対して、このずれのプラズマパラメータ依存性を明らかにし、JT-60UプラズマのECE計測データに対して、これらの効果の補正を行った電子温度分布の測定結果及び任意のトカマク装置に適用できるずれのスケーリングについて発表する。
佐藤 正泰; 伊世井 宣明; 石田 真一
JAERI-Research 95-074, 56 Pages, 1995/11
JT-60Uトカマクプラズマに対して、相対論周波数ダウンシフト効果が電子サイクロトロン放射(ECE)による電子温度分布測定における空間位置決定に影響を与えることを調べた。ECEの2倍高調波の相対論的周波数ダウンシフト効果に起因する電子温度分布の空間的なずれはJT-60UのECE測定システムの空間分解能に比べて無視することができないことがわかり、電子温度分布を正しくするにはこのずれを補正する必要がある。一様な電子密度・放物線分布の電子温度のプラズマを想定し電子温度分布のずれの依存性を電子密度・電子温度・トロイダル磁場に関して調べた。その結果相対論的周波数ダウンシフト効果による分布のずれには光学的厚さによる効果も考慮する必要があることがわかった。
佐藤 正泰; 伊世井 宣明; 石田 真一
プラズマ・核融合学会誌, 71(8), p.748 - 759, 1995/08
トカマク装置においてプラズマからの電子サイクロトロン放射の2倍高調波を観測して電子温度を測定することが行われている。回折格子分光器を用いて行う場合に必要なことは、2倍高調波の信号に不要な2倍高調波以外の高次回折光の信号を回折格子分光器に入れないことである。R/a3cos(R:大半径、a:小半径、:視線と水平面がなす角度)のトカマクにおいて除去すべき放射を求めた。JT-60トカマク用回折格子フィルター(GF)の測定結果とエシェレット格子理論を比較して、電子温度測定用回折格子分光器のためのGFの最適設計を行った。
佐藤 正泰; 伊世井 宣明; 石田 真一
JAERI-M 94-082, 41 Pages, 1994/06
多くのトカマク装置において、回折格子分光器を用いてプラズマからの電子サイクロトロン放射(ECE)の2倍高調波を観測して、電子温度を測定することが行われている。この測定において重要なことは、回折格子分光器に高次光がある為に、2倍高調波の信号に不要な信号を含ませないことであり、その為に不必要なECEの高調波を回折格子分光器に入れない事である。ここでは、R/a3cos (R:大半径、a:小半径、:視線と水平面がなす角度)のトカマクにおいて、回折格子分光器を用いて電子温度を測定する場合の除去すべき放射を求めた。エシェレット格子の理論を基に、トカマク装置から分光器までの伝送系の導波管のベンドの部分に挿入する場合のJT-60用回折格子フィルター(GF)を設計した。製作したGFの反射率の測定を行い、測定結果と理論を比較して、拡がり角を5としてGFを設計すれば良いことが分かった。
山内 俊彦; R.Neufeld*; 小川 俊英
JAERI-M 89-104, 14 Pages, 1989/08
JFT-2Mトカマクに取付けられた13点トムソン散乱装置は、定常的に再現性ある電子温度及び密度のデータを供給する。大きな集光レンズ(60cm長に渡るプラズマのデータを収集)、180チャンネルの減衰率を計算機メモリへ自動転送、迷光を除去する為に高エネルギー帯を通す光学フィルター及び大偏光板の適用、LED較正信号特性と散乱信号の最良の適応を行ったために、良い性能が得られて来た。尖った電子密度の分布が改善されたLモード(IL・モード)プラズマで測定され、それはHモード領域で観測されたものと対照をなしている。ペレット注入時、同様に尖った密度分布が観測された。